一定の要件を満たす新築住宅は、建物にかかる固定資産税のうち、対象部分が一定期間2分の1に減額されます。

「固定資産税が全部半額になる」と誤解されやすい制度ですが、土地、建物の対象面積を超える部分、都市計画税まで一律に半額になるわけではありません。購入前の資金計画では、軽減中と終了後の両方を確認しましょう。
2026年の軽減期間
2026年度税制改正により、新築住宅に対する固定資産税の減額措置は延長されました。令和13年3月31日までに新築された一定の住宅が対象です。
| 住宅の区分 | 軽減期間 | 軽減内容 |
|---|---|---|
| 一般の戸建て住宅等 | 3年度分 | 対象部分の固定資産税を2分の1 |
| 3階建て以上の中高層耐火・準耐火住宅 | 5年度分 | 対象部分の固定資産税を2分の1 |
| 認定長期優良住宅(戸建て等) | 5年度分 | 対象部分の固定資産税を2分の1 |
| 認定長期優良住宅(中高層耐火・準耐火住宅) | 7年度分 | 対象部分の固定資産税を2分の1 |
「新築から36か月」のように月単位で数えるのではなく、新たに固定資産税が課される年度から数えます。
主な床面積要件
令和8年4月1日以後に新築された住宅では、住宅部分の床面積が原則40㎡以上240㎡以下であることなどが要件です。併用住宅では、居住部分が家屋全体の2分の1以上である必要があります。
減額対象となるのは、1戸あたり住宅部分120㎡相当分までです。たとえば床面積150㎡の戸建てなら、要件を満たしていても150㎡すべてではなく、120㎡相当分までが対象になります。
賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅には異なる床面積要件が適用される場合があります。個別要件は市区町村へ確認してください。
土地の税金も半額になる?
新築住宅の減額措置は、原則として家屋の固定資産税に対する制度です。土地には別途、住宅用地の課税標準の特例があり、200㎡までの小規模住宅用地は固定資産税の課税標準が価格の6分の1となるなど、別の仕組みで計算されます。
また、新築住宅の家屋軽減は通常、都市計画税には適用されません。納税通知書では、土地・家屋、固定資産税・都市計画税を分けて確認しましょう。
固定資産税の計算イメージ
家屋の固定資産税は、原則として固定資産税評価額を基に計算されます。購入価格や建築費へ単純に1.4%を掛けるものではありません。
仮に、減額対象となる家屋部分の固定資産税額が年12万円なら、軽減期間中はその部分が年6万円になります。ただし、実際には評価額、対象床面積、自治体の税率、その他の減免などで変わります。
家屋の評価額は経年により補正されますが、建物が古くなれば毎年同じ割合で下がるとは限りません。
軽減期間が終わるとどうなる?
戸建て等では4年度目、中高層耐火住宅では6年度目から、新築住宅の2分の1減額が終了します。長期優良住宅はそれぞれ6年度目、8年度目からです。
このとき納税額が大きく増えたように見えますが、新たに増税されたのではなく、本来の税額へ戻ったものです。購入時の資金計画では、軽減終了後の税額を前提に積み立てておくと安心です。
申告は必要?
一般の新築住宅では自治体の家屋調査などを通じて適用されることがありますが、自治体によって手続を確認する必要があります。
認定長期優良住宅の軽減を受ける場合は、認定通知書または写しを添え、新築した年の翌年1月31日までに市区町村へ申告するのが原則です。大阪市でも同様に期限と提出書類が案内されています。
提出期限を過ぎた場合や区分所有マンションの取扱いは個別事情で異なるため、課税担当部署へ早めに相談してください。
購入時に確認したいこと
- 登記簿上の床面積と住宅部分の割合
- 戸建てか、中高層耐火・準耐火住宅か
- 認定長期優良住宅に該当するか
- 減額対象となる床面積
- 軽減期間中と終了後の概算税額
- 必要な申告と提出期限
- 土地の住宅用地特例がいつから適用されるか
中古の「築浅住宅」を買う場合は、買主が取得してから新たに3年・5年の軽減が始まるわけではありません。新築時からの残存期間を確認します。

よくある質問
Q. 新築なら固定資産税はゼロですか?
いいえ。要件を満たす家屋の対象部分が一定期間2分の1になる制度です。土地や都市計画税などは別に計算されます。
Q. マンションはすべて5年間ですか?
制度上の5年間は、3階建て以上の中高層耐火・準耐火住宅が対象です。建物の構造要件を確認してください。
Q. 太陽光発電や外構も同じ軽減対象ですか?
設備の設置状況や所有形態によって、家屋評価または償却資産としての扱いが問題になる場合があります。個別に自治体へ確認してください。
まとめ
新築住宅の固定資産税軽減は、対象となる家屋部分を一定期間2分の1にする制度です。購入当初の税額だけでなく、軽減終了後の負担、都市計画税、土地分まで含めて資金計画を立てましょう。



